こんにちは、ikuです。
前回、オカメインコの雛ちゃんをお迎えして初日の対応仕の方についてお話ししました。
オカメインコをお迎えするタイミングや日齢によって、雛ちゃんの育て方、環境コンディションの整え方は変わると思います。
迎えた雛ちゃんの食生活も、既にさし餌が完了していて(一人餌完了)、
すぐにケージに入れてシードやペレットを食べれるようになっている子から、
さし餌(雛にスプーンなどで親鳥の代わりに餌をあげる)が必要な雛ちゃんまで、いろいろいると思います。
今日は、さし餌が必要な方向けの方で、且つさし餌前のひなちゃんとの触れ合い方、持ち方について、一般の飼育本には描かれていないけど、将来の性格形成をする上で、オカメちゃんをベタ慣れにしたいと夢をもっている方へ向け、大切なお話しをしたいと思います。
雛ちゃんの持ち方、すごく大切なんですよ(^-^)
オカメインコの雛の”間違った持ち方”していませんか?
間違った持ち方って何?
普通に雛ちゃんを優しく持ち上げればいいんじゃないの?
愛情込めて、ソフトにゆっくり持ち上げれば怪我はしないでしょ?
タイトルに「え?」っと思った方、多いかもしれません。
雛の持ち方(さし餌する時に持ち上げる、プラケース(以下プラケ)から出す時)は、人によっていろいろあります。
これは初心者に限らず、雛ちゃんを迎えるペットショップの店員、プロのオカメブリーダーまで、持ち上げ方にこだわる人、こだわらない人、大きく分かれるところ。
今後の雛ちゃんの性格を築くために、「雛の持ち方」は大切なプロセスです。
知っている人は知っています。
特に鳥の行動学や習性を知っている方、中級者以上人(栄養食・環境管理・発情コントロールができ問題なく鳥と暮らせれいる人)は知っているかと思いますが、初心者さんは「持ち方」一つとってもも、「え?そんなこと気をつけないといけないの?」って思うかもしれません。
さし餌前の接し方が、ベタ慣れにできるか、噛む鳥さんになるか左右する
鳥さんにさし餌をする前のプラケースから出す時の接し方、中でも雛ちゃんの掴み方が、
ちょっと間違えるとトラウマを産むことになるってご存知ですか?
私鳥のおもちゃを作ることを一つの仕事・趣味としてしていますが、(鳥のおもちゃ工房 Pyuo’s Craft / ピュオーズクラフト)、
オカメインコならず文鳥などのフィンチから、大型インコまでいろんなお客様と接する機会に恵まれますが、噛みつき行動と改善の仕方についての相談を時々に受けます。
噛みつき行動については、鳥飼いさんなら意外と身近な問題かもしれません。
我らがオカメインコはもちろん、
小型インコ代表ならセキセイインコ、コザクラインコ、
中型インコ代表ならオカメ、ウロコインコ、オキナインコ、コガネメキシコインコ、最近めちゃくちゃ人気爆発中のシロハラインコ 、
そしてそして鳥飼いの憧れ大型インコのヨウム、モモイロインコ、キバタン、タイハクオウム、コンゴウインコまで、、上げきれないくらいたくさんいます。
それぞれいろんな鳥さんが春と秋の繁殖シーズンに育ち、日本全国の里親さんに譲渡されていきますね。
上記は有名どころ、人気の鳥さんを上げました。
これらの鳥さん、お客様(皆さま)へ渡る前の一番はじめの人口給餌の段階で、ペットショップの店員、ブリーダーさんの接し方にちょっと問題があり、「手に対して恐怖心を持って育つ」子として育ち里親に譲渡されるケースが少なくないと、バードトレーナーのセミナー講師から伺いました。
セミナー講師が言うには、
里親に渡る前の段階で、既に手を嫌いになっている(トラウマになっている)雛ちゃんが数多くいるというのです。
噛みつき行動をどうにかしたい、鳥さんと仲良くコミュニケーションを取れるようになりたいというきっかけでセミナー受ける方が多く(私もそのうちの一人)、
飼い主が悪いのではなく、蓋を開けてみるとその前のブリーダー・ショップ店員の時から手に恐怖心を植え付けられていた(学習していた)という鳥さんが多く、今日本の鳥業界で大きな問題になっていると伺いました。
一人餌完了後に起きる鳥さんの問題行動とは
共に生活する家族として、噛みつき行動を始めとする様々な問題行動は、人の手で育てられる(飼われる)鳥さん・インコ全てに関わる大きな課題です。
鳥さんと接する上で”手”にまつわる問題行動が多いかと思います。
具体的にでいうと、
1、「手を噛む」「肩には乗るけど、手には乗れない」「慣れてくれない」
2、放鳥はできるけど、一緒に遊ぶことはできない。飼い主のもとに来ない。
3、そもそも荒鳥(※1)になってしまった
4、放鳥すると逃げまくり元に戻せないからケージから出せない
などが代表的にあげれます。
はじめは順調にいっていたさし餌ですが、一人餌が完了し自立心が芽生えてくると、
飼い主から見て問題行動に発展することが、徐々に明るみになるケースが少なくなく、
夢に描いた「鳥さんが手に止まって、ベタ慣れのパートナー生活が送れる」ことが困難に感じつ方も少なくありません。
言うことを聞かない鳥さんに対する、人間のエゴが起こす実態
はじめは「ベタ慣れ」になるだろうと期待して迎えた(買った)オカメインコ。
思いに反して手を怖がり問題行動が増え、そして治らず絶えず、手を噛む、怪我させられた飼い主さん。
飼い主さんも愛情込めて育てたののになぜ?という気持ちと、悩み苦しむ人も少なくないです。
その中での可愛くないわ!と手放す人もいますが、手放さなくても鳥の生きがいを奪ってしまうような行動にでるさらに可哀想な実態があります。
飼い主がちょっとヤケになるんですね。
自分勝手な解釈で、鳥の生き方を尊重できなくなる人。
鳥さんの思考プロセスを理解する努力をしなかったり、
努力を怠り「人間ファースト」に走る人とが時々います。
鳥さんがなぜ噛むのか?噛む行動をとるのか?噛まないようにするには、飼い主はどうしたらいいか?どのように接すれば噛まなくなるのか?
また、鳥さんが逃げるのはなぜか?どうしたら逃げず、少しでも向き合えるようになるか?
と考え・行動が及ばない方がいます。
そもそも鳥なんて「向き合う必要があるのか?」「ケージに入れて、餌と掃除していればいいじゃないの?」
なんて考える人もまだまだいます・・・。
こんなに頭のいい生き物なのに、「鳥には感情がない」なんて一昔前の考え方を持ってい人はまだまだいる。
こういった「ヤケになった」飼い主さんはどうするか?
鳥さんがいうことを聞いてくれないから、すごく困る!という理由から、
クリッピングに走ります(羽を切り、飛べなくすることをクリッピングという)。
私は公式LINEからのお問い合わせで、こういった飼い主さんを何人か目撃してきました。
そして、地面で・部屋の床で歩く姿を見て、「可愛いでしょ〜」「これでロストの不安からは解き放たれる」「犬みたいに散歩できるんですよ〜」と自慢げに、肯定的に話します。
これの怖いところは、
飼い主本人は「よかれ」と思ってやっていることが意外と多く、クリッピングを肯定的に思っていることです。
結局のところクリッピングは個人の自由。
極論鳥さんは「人間」に飼われている身。
ペットは飼い主を選べない。
悲しいけど、これは変えられない事実。
どんなに獣医が、周辺住民が、SNSで騒いでも、変えられない事実。
よほどのことがない限り、飼い主と飼われているペットの主従関係は、虐待やネグレクト(放置)などが立証できないと法的措置として扱われない日本の動物業界の実態。
飼い主が良識ををもっていない場合、その飼い主がもつ独自の「良識」をもとにペットは生活を環境が築かれるわけですが、、、、
クリッピングに関しては”鳥”はそれで幸せなのかな?と私は思います。
悲しいことです。
何のために鳥を飼ったのか・・・と、私は個人的に思います。
仮に幼稚園児、もっと小さな子供に「鳥ってなぁに?」と言われたら、多くの大人は「翼を持っていて、鳥さんは自由に空を飛べるんだよ〜」って教えるんだと思います。
「飛ぶこと」「羽ばたくこと」が鳥の特徴と伝えると思います。
(もちろんペンギンやアヒル、ダチョウなど飛ばない鳥類もいますが・・・それは割愛)
人により考え方はあるのでしょうが、人間と違って「飛ぶ」という大きな能力を持っている鳥が魅力的と感じお迎えしているのに、自分のエゴから、管理・知識不足、理解不足から翼を切るのはどうか?と・・・。
飼い主の鳥さんへの理解不足は、時には残念な結果を生みます。
(ただし、病理面、障害があり、ケージの中でさらなる2次的な怪我を防ぐために、獣医から医療面の観点からクリッピングを勧められ、泣く泣く決意・余儀なくされている方もいます。
そう言った方もいることは理解し、私も受け入れています。
クリッピングは100%悪いという見方は私は持っていません。
それだけは必要な工程があり決断されている方もいるという理解はあるということ、添えておきますね)
きっとオカメLetterに来ている方は、鳥さんを「家族」「パートナー」として愛していて、
どうしたら仲良くなれるんだろう?と悩み、ネット検索して訪れる愛情深い方が多いと思うので、上記のような人間都合で残念な飼い主はいないと思うのですが、
「掴み方」までは気が回らない方、まだまだ多いと思います。
ではでは、回りくどく話しましたが、
どういう持ち方がいけないのか?具体的に話していきます。
間違った持ち方は「UFOキャッチャー掴み」
どういう持ち方がよくないのか?というと、
「UFOキャッチャーを持ち上げるように雛ちゃんを持ちあげる」ということ。
あ!その前に、UFOキャッチャーって知ってます?( ̄▽ ̄)(笑)
私S55年生まれの昭和人間、ゲームセンター(以下略してゲーセン)でUFOキャッチャーで遊んでいた世代ですが、
今の平成世代、団塊世代以降の方々はわかりますでしょうか?
ゲーセンいったことあるなら、わかるでしょう。
ケースに入ったおもちゃやぬいぐるみを、ボタンでクレーンを操作し「ぐわし・・」と2点で掴み取るゲームですね。
まじ、UFOキャッチャーとか詐欺的ゲーム。
上手く取れた試しがなし・・・(素質がないだけですが・・・笑)
さし餌をする時や、慣れてきて外で遊ばせる(放鳥させる)時など、
あんな風に雛ちゃんに狙い定めて、プラケースの真上から(雛を飼育している箱、ケース、ケージなど)「ぐわし・・」と雛ちゃんを持ち上げていませんか?
UFOキャッチャー掴みは雛ちゃんにとって、すご〜く怖い体験なんだそうです。
ひなちゃんからすると、プラケースに入れられ行動範囲がある程度抑制された環境にいるわけですが、
手を上からがば〜っと広げ覆いかぶさってくる様子を、さし餌をするたびに毎度される状態について物凄い恐怖心を持つのだそうです。
だってプラケから出さなくちゃいけないし、さっさと餌あげないといけないんだから、仕方ないじゃん!って、人間的な感覚で済ませないで欲しいのです。
この感覚いまいちわからないと言う方もいますよね。
人間でいうと、どんな感じか?をセミナー講師はこう言っていました。
「目の前に5階建てのビルがあり、あなたはその1階の入り口で立っています。
そのビルが、突然自分目掛けて上から崩れ倒れてきてい流のと同じ感覚をヒナは毎食前に体験しています。
仮に5階の雑居ビルが自分に倒れてくるような体験をしたあなたは、そのビルの前に近づけますか?」
どうでしょう?想像できましたか?
私はこれを聞いた時に、「そうか!本当に悪かった・・・申し訳ないことした」と思いました。
それが毎食、空腹時に「ご飯が食べれる、やった〜!」と待ちわびている時、
ビルが倒れてくる時のこの恐怖を味わい、
「あ、今日もビル倒壊体験怖かったけど、ご飯美味しかった〜。」と体験するんです。(ちょっと変だけどw)
人間って怖い!餌くれて優しくしてくれるけど、
あの手を出してくるシーンだけは、ほんと勘弁してほしいんだよねっ!って子供ながらに(雛ながらに)思っているに違いありません。(笑)
じゃぁ、どうしたらいいのでしょう?
(おせ〜よ、結論おせ〜よ!って・・・w)
正しい雛の持ち上げ方が、雛ちゃんを救う
さし餌をする時、オカメインコの雛ちゃんをプラケースから出す時に、
ビル倒壊体験をさせないようにするにはどうしたらいいか?
それは手が襲い掛からないようにみせ手を近づけること。
プラケースからの正しい持ち上げ方は、
左右からゆっくりプラケースに手をいれ、「洗面器にはった水を救うように」左右からヒナを抱き抱え持ち上げるようにすることです。
これを心がけるだけど、雛ちゃんの「手への恐怖体験」がかなり緩和されるそうです。
はじめは両サイドからすくいあげるって難しいかもしれませんが、
できる限り広いプラケースを購入して、両手・または片手で覆いかぶさらないようにケース端っこから雛がいるプラケースに手を入れ、
雛ちゃんの脇からゆっくり手を添えて救い上げます。
完成形として、この抱き上げ方に雛ちゃんがだんだん慣れてくると、
プラケの端からゆっくり手を入れ、雛ちゃんの脇に掌を広げておくと、雛ちゃん自ら「わ〜い」と掌にすりより乗ってくるようになります。
大体4−5日も心がければすればすり寄ってくるでしょう。
なぁんだ、簡単なことじゃん?って思うかもしれません。
でも、はじめはやはり掌を怖がりますから簡単には乗らないけど、
水をすくい上げると同時に、掌の熱を雛ちゃんの胴体に伝えるようにゆっくり触れます。
雛ちゃんが一瞬体を竦め体を固まらせ静止しますが、掌で雛の胴体をやさしつつ手の熱を伝えるよう包み込んでうちにゆっくり緊張が溶けて落ち着いてきます。
ゆっくりやると「あ、今緊張溶けてきたかな?」って体重移動でわかります。
リラックスした時を見計らって足元をゆっくり掌で包み込みこみ、みずを救うようにプラケから出します。
(手で落ちないよう胴体をおおってもいいですが、頭部は覆わないように気を付けます。)
親鳥が体を温めるように、代わりの親となった皆さんが、
雛ちゃんを温めるように掌で優しく包み込み、ゆっくりあげる・・。
そしてホクホクの43度のパウダーフードをさし餌をしましょう。
これで出し方は完璧です。
お腹いっぱいにして「満足やあ〜」っとご満悦にさせて、ひなちゃんさし餌終了。
さし餌後のアフターケアが、さらに「ベタ慣れ」の土台を作る
その後、そのうパンパンになってウトウトお休みタイムになりそうな雛ちゃん。
すぐにプラケースに戻さないで良いを雛ちゃんに与えます。
飼い主さんもその余韻をぜひ楽しんでみてください♡
また水を両手で救うようにだきます。
優しく掌の温度を雛ちゃんの足から伝え、両脇から抱きかかえ掌でゆっくり休ませてあげてください(笑)
お腹いっぱいで幸せな雛ちゃん。
親鳥と兄弟と一緒にいて温めあっていた巣箱の中のような環境を作ってあげます。(笑)
人間の飼い主さんの温かい手に包まれて眠りに入ることを毎回するようになれば、
「手・指は危ない」という恐怖体験が、「手・指は幸せを感じる場所」と雛ちゃんは新たに学習し、手は安全、手に近くといいことがたくさん起きると学習を重ね、手が好きで好きでたまらない存在になります。
そして飼い主さんを「親鳥」として認識し、刷り込みが完了します。
こうなると、もう手にすりより「ベタ慣れオカメ」の完成です(笑)
きっと、オカメちゃんをベタ慣れにさせる方法を知りたくて、ベタ慣れにさせたい!と思って雛ちゃんからお迎えするのだと思うので、
ぜひ、雛ちゃんを捕まえる・・のではなく、抱き抱える・・・。
そして掌の温度を温め包み込む。
この方法を実践してみてください。(^-^)
私はこれを、オカメ3羽目のシータ、ウロコ3羽目のロビン君にしたことで、
その後のさし餌後の若鳥時期、また成鳥になってからのインコズの反応がぐんと変わりました。
愛情をたっぷりあげて包み込んだ分、その愛情は「ベタ慣れ」と言う形で飼い主さんに帰ってきます(笑)
また、すでに一緒に暮らしている鳥さんで、噛みつきや、お互いの信頼関係が不安定だな・・と感じる飼い主さん。
諦めないでください。
動物行動学・バードトレニングは強い味方となります。
別に芸達者な特別な鳥にすることはないんです。
基礎編を学ぶだけで、信頼関係の構築をし直す最初のきっかけになってくれるはずです。
私は行動学を学んだことで「手を怖がるようになってしまった」フェルンと、ウロコのマリンちゃんと、距離が近くなり「何を考えているか?」を理解できるようになり、
彼らの感情に合わせた対応ができるようになり、スキンシップを取れるまで信頼関係が回復し噛まれることが格段に減りました。
まぁ、100%改善したわけじゃなくて、未だガブリエルな時もありますが、、、、(ToT)
昔の「ikuちゃん=危険な人」のレッテルはなくなり、放鳥時も楽しい時間を送れるようになりました。
今回の記事が、さし餌する時の掴み方・・・が、抱きかかえ方・・として浸透し、
世の中の鳥好き、鳥飼いさん、そして初めて鳥を迎え「ベタ慣れ」の鳥さんを育てたいと願うみなさんに、この内容が一つのきっかけとなりバードライフを支えてくれることを願っています。
長い文章、読んでいただきありがとうございました♪
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